泥濘より生まれしぼくら、あのばしょを知っているから天上のきらめきを書けるのだ。朝に開く花の上、ぼくたちは笑い乍ら筆を執る。
1月 4, 2015
空中にえがけるインクがあるのなら
ぼくは間違いなく自分の顔をつぶすだろう
心臓に刺さったナイフもそのままに
ぼくは歩いている
1月 4, 2015
枝垂桜が首に絡みて
柳はおのれの罪を知る
涙にまぎれし山荷葉
蓮の花にていのちをとじよ
のうぜんかつらの舞う朝に
肌にふれるは藤の房
霞む草もぎ天に撒き
墓を守りし曼珠沙華
白い薔薇もてこころを撃ちぬく
――そのほう、ご覚悟、ご覚悟。
1月 4, 2015
ブーツ、
黄色の太陽、
ハイヒール、
指輪、
コート、
水着、
ドーナツ、
薫風、
制服、
オムライス、
夏休み、
繋いだ手、
繋がれなかった手、
あなたのすべてをわすれない。そのすべてをきざみこんで、ひきずってせおってあいしてあいしていきていくと決めた。
(twitterにて、或るフォロワーさんをイメージして書かせて頂きました)
1月 3, 2015
現を抜かすと申しはすれど
其の現とは誰そのもの也
夢に汝が形をみとめ
現が夢へと成り代はりては
我が心にて境は消ぬ也
あゝ しやなりしやなりと影が行く
1月 3, 2015
光から生まれいづるものばかり賞賛してはいないか。屍から虹色の花が咲くその声を失ううつくしさを、知らないひとが多すぎる。泣かないで。
1月 2, 2015
目が覚めたらまた命がふってくる。また命が落ちてくる。顔を覆って空の下、立ち尽くす彼に愛の花を。
1月 1, 2015
まだ開いてはいけぬ記憶の箱をそのまま小脇に抱え、愛しげに撫で、ぼくは時間を、歩いていく。
12月 31, 2014
階段を一歩のぼればまた一歩、隣で降りてゆくひとがいる。声をかけようと思い機を逃し、また一歩、今日も遠ざかる。
12月 20, 2014
のこりの人生の中できみはあと何回ぼくを思い出すのだろう
昔君がここでぼくと生きていたこと 笑っていたこと 涙したこと
ぼくだけが記憶する秘密
のこりの人生の中でぼくはあと何回きみを思い出せるだろう
12月 20, 2014
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